2025.08.19
離婚調停の申立書が届いた場合 ②
離婚調停を申し立てられた場合、裁判所から届く書類の中に、答弁書が入っており、申立書に対する意見は反論等を記載して提出するよう、記載があることがあります。
これは、話合いをスムーズに進めるために、裁判所側で予め話合うべき内容を把握しておくためのものと考えられます。
答弁書を裁判所に提出すると、申立人が裁判所で手続きすることで、答弁書の内容を見ることができます。
したがって、答弁書は、申立人が見るかもしれないということを前提に書く必要があります。
※ もし、離婚条件などで、揉めてしまう可能性があるときは、この時点で弁護士に相談することをお勧めします。
答弁書に何を書いていいのかわからない場合で、弁護士に相談することもできない場合は、裁判所に連絡して、答弁書を出すことができないと相談してみてもいいと思います。
裁判所次第ではありますが、調停は話し合いですので、予め答弁書を提出することができなくても、期日に口頭でご自身の意見を説明することで、調停を進めることが可能です。
いずれにしても、紙に書いて提出する、ということは、後に客観的な証拠となる可能性がありますので、答弁書の記載内容については、慎重に考えることをお勧めします。
2025.08.18
離婚調停の申立書が届いた場合 ①
相手から離婚調停の申立書が届いた場合に、不安に感じる方が多くいらっしゃいますので、対応方法等を書きたいと思います。
離婚調停は、片方が裁判所に調停の申立てをすることによって始まります。
調停では、離婚を申し立てた方を「申立人」、離婚調停を申し立てられた方を「相手方」と呼びますので、ここでも、「申立人」「相手方」という言葉を使うことにします。
申立人が申立書を裁判所に提出すると、裁判所から申立人に対して、初回期日(最初に調停が行われる日時)の相談があり、申立人の都合と裁判所側の都合が合う日で、初回期日が決まります。
その後、裁判所から相手方に対して、調停申立書と初回期日が記載された呼び出し状が届きます。
相手方は、調停申立書を見て、驚いたり、不安を感じる方が多いと思います。
調停申立書は相手が作成しますので、相手の一方的な主張や認識が記載されていることもあります。
ただ、あくまで話し合いを求める趣旨の申出であり、急に何かが起こるわけではありませんので、慌てる必要はありません。
一方で、調停は、きちんと対応しなければならないことになっていますので、無視するのはよくありません。
もし、初回期日に仕事等の他の予定などがある場合は、裁判所に相談すれば、初回を欠席することを許可してもらえたり、期日を変更する等してもらうことが可能です。
また、裁判所から届く書類の中に、答弁書を提出するように、と記載があり、答弁書のフォーマットが同封されていることがあります。
この答弁書に関する詳細については次回書きたいと思います。
2025.08.15
調停は弁護士がいるほうがいい? その4(本音)
最後に少しだけ本音です。
調停委員も裁判官も人間ですので、本当にいろいろな方がいらっしゃいます。
同じ、離婚調停でも、関わる調停委員会によって、進め方や対応は様々です。
正直、あまりに当たり外れが大きいなと感じてしまうこともあります。
調停で、とても嫌な思いをされた方からのご相談はとても多いです。
また実際に、弁護士として調停に参加しても、調停委員の対応に疑問を感じることも、残念ですが少なくありません。
一方で、調停委員が、解決案を一緒に考えてくださったおかげで、訴訟では実現できないような、柔軟で双方が納得できる解決になったこともあります。
また、熾烈な離婚事件であるにも関わらず、調停委員の笑顔や、優しい一言、ユーモアで癒されることもあります。
裁判官も、忙しくて面倒なのかな?と感じてしまうこともある一方で、当事者の納得感を大切にしようと、とても丁寧に対応してくださる裁判官もいらっしゃいます。
日々、離婚事件等に対応する中で、本当に様々な調停委員や裁判官、相手の弁護士等に出会います。
関わってくださる方々の人間性を感じる瞬間が多く、改めて、裁判も最後は人なんだなあと感じます。
私達も、ご依頼者やご相談者との出会いを大切にして、お互いに、出会い感謝できるような関係を築きたいと思っています。
2025.08.14
調停は弁護士がいるほうがいい? その3
離婚調停では、2人の調停委員と裁判官による、調停委員会が間に立って、話合いをします。
離婚の話し合いは、お互いの要求がかみ合わず、平行線になってしまうことが多いのですが、調停委員から、調停委員会案としての解決案が提案されることがあります。
ご本人が、本心から調停委員会案に納得しているのであれば、問題ありません。
でも、裁判所からの提案だという理由で、仕方なく合意してしまう例がとても多いようです。
「ここで合意しないと、裁判になってしまいますよ」「裁判になると、この部分は認められませんよ」等と言われて、合意してしまうこともあるようです。
しかし、調停委員会案は、判決とは全く異なります。
調停はあくまで話し合いですので、当事者が納得して合意することができるのであれば、合意内容は自由です。
調停委員会案は、調停委員会が両者のために考えた解決案ですので、とてもいい解決案であることもありますが、一方で、必ずしも公平なものではない場合もあります。
調停委員会は、中立の立場ですので、どちらかに味方するということはありませんが、そもそも、調停委員に対してきちんと状況が伝わっていないこともよくあります。
また、調停委員も人間ですので、感情に動かされ、無意識に片方にとって有利な提案をすることもあり得ます。
私たちは、既に成立させた調停内容について、ご相談を受けることもあるのですが、どうして合意してしまったのか?と疑問を感じることが少なくありません。
でも、調停は自分の意思で成立させるものですので、一度成立させてしまうと、その内容を変更することはほぼ不可能です。
後悔しないために、弁護士がいるほうが、安全ですし確実です。
でも、費用の関係で弁護士に依頼できない場合もあると思います。
そのような場合でも、納得できない場合は、そのまま成立させるのではなく、弁護士に相談する等して、納得してから成立させることを強くお勧めします。
2025.08.13
調停は弁護士がいるほうがいい? その2
離婚調停は、裁判所で行われますが、あくまでも話し合いです。
でも、調停で解決できない場合は、離婚訴訟になってしまうことがほとんどですので、そういう意味では純粋な話し合いとも言い切れません。
つまり、双方が納得できる解決を目指すには、離婚訴訟になった場合の最終結果を想定しながら話し合うことが必要です。
例えば、慰謝料を支払ってほしいという希望がある場合、訴訟で慰謝料が認められる見込みが大きい場合は、調停においても慰謝料を認めてもらうほうが合理的です。
しかし、訴訟で慰謝料が認められる見込みがない場合は、調停で慰謝料が支払われなくても、他の条件面が有利であれば、調停を成立させるほうが合理的ということになります。
離婚事件では、離婚、財産分与、親権、慰謝料、養育費等、決めるべきことが多いため、一つ一つについて訴訟になった場合を予測しつつ、時間的なコストや費用面も想定しつつ、総合的に、最も適切な解決内容や解決方法を考える必要があります。
まとめますと、調停は、訴訟前の大切な解決の機会ですので、離婚訴訟になった場合の見込みをなるべく正確に予測して、妥当な解決を探る必要があります。
これらの予測をするには、離婚事件の経験や詳細な知識等を有する弁護士が必要です。
少し、固い話になりましたが、とても大切な視点です。
弁護士を選ぶ場合、調停だけではなく、離婚訴訟の実績が豊富な弁護士を選ぶことをお勧めします。