離婚コラム
「成年擬制」は令和4年4月1日に廃止される制度です。
当原稿作成時点の民法では、「未成年者が婚姻をしたときは、これによって成年に達したものとみなす。」と定められています(民法753条)。そして成年は20歳とされています(民法4条。なおH34.4.1~18歳に引下げ)。たとえば平成30年時点で18歳の男女が婚姻届を出し、役所に受理されて夫婦になると、20歳にならない間についても成年と扱われることになります。
成年擬制の制度は、未成年者であっても婚姻した以上、相当成熟したものと考えられ、社会生活を送る上で独立した主体として扱われるべきだ、という趣旨のものです。したがって、いったん成年擬制されると、20歳になる前に婚姻を解消した場合でも、再度未成年者として扱われることは原則ありません(例外はあります)。
成人年齢が18歳に引き下げられ、成年擬制を定めた条文(民法753条)は削除されます(法務省ホームページ参照)。女性が婚姻できるのも18歳からとなります。なおこの日時点で16歳以上の女性は、引き続き18歳未満でも婚姻できます。