解決事例
男性
40代
子ども:1人
担当弁護士:稲森
婚姻して約15年,ご相談者は妻が転職やマンション購入など大事なことを事前の相談なく何でも決めてしまうことに悩んでいましたが,あるときリビングに置かれていたノートに妻の「やりたいことリスト」が書かれており,そこに「1年以内に離婚する」「親権を取る」「マンションを自分の単独所有にする」「子どもと2人で旅行に行く」などの記載があったことから,婚姻生活を続けていくことが難しいと悟り,ご相談に来られました。
財産分与についてはご相談者の負債を引き受ける形で妻がマンションを取得することで決着し,面会交流については子どもが両親の間で板挟みになり精神的に不安定になっており専門家の意見を仰ぎつつ慎重に行う必要があると思われたため,離婚後に調停を申し立てて別途協議していくことになりました。
本件では財産分与について弁護士介入前に妻側から,①ご相談者の退職金や職場の積立金(退職時に支給されるもの)への言及もありましたが,退職時期が10年以上先であることを理由に請求を退け,②ご相談者の長年の暴言や長期間無視するなどのモラハラを理由に慰謝料を請求されていましたが,仮に訴訟になっても認められるレベルの主張ではなかったため,退けました。
ご相談者が代理人をつけたことで妻も防御のために弁護士をつけましたが,見込みのある主張とそうではない主張を妻の代理人が見極めて妻本人を説得したため,長期化せず終了することできました。
相談内容と弁護士対応
ご相談者は長年妻とのコミュニケーション不全に悩んでいたことから,妻が離婚したいのであれば離婚の話を進めたいと考えていましたが,数年前にペアローンを組んで購入したマンションがオーバーローンであるためこの処理がどのようになるのかということと,離婚後の子どもとの面会交流がどのようになるのかということに不安がありました。
当事者同士で離婚については同意があったため,離婚条件を整えるにあたって弁護士が妻に連絡したところ,妻も代理人をつけて対応してきました。
双方に代理人がついた後も妻は子どもがいる前でご相談者に喧嘩を吹っ掛けたり,ご相談者の物をぞんざいに扱うなど嫌がらせを続けたりと自宅内でトラブルが続き,子どもに悪影響がでてきたため,ご相談者はやむなく別居することになりました。そのため,離婚の条件交渉と併せて面会交流の協議を代理人間で行いました。