解決事例
女性
30代
子ども：1人
担当弁護士：近藤 美香
相談者は，交際していた男性と結婚して子供にも恵まれましたが，夫による束縛や依存とも思われる態度にストレスを感じるようになり，他の男性と不貞関係となってしまいました。
不倫の事実を夫に知られてしまいましたが，夫は婚姻継続を望んだため，相談者も，夫との婚姻関係を修復しようと努力しました。しかし，夫からのモラハラ的言動は，相談者が不貞行為をしてしまったことで更にひどくなり，また，相談者の不貞行為についても，繰り返し責め続けたため，相談者は精神的な限界を感じるようになり，離婚を決意して，相談にいらっしゃいました。
弁護士から相談者に助言しつつ，相談者と夫が直接協議する形で協議を進め，最終的に双方が納得する形で離婚することができました。
本件は，ご相談者が有責配偶者の立場でしたので，法的に早期離婚に持ちこむのは難しい案件でした。
また，夫婦ともが，幼いお子さんになるべく負担をかけたくないという希望がありましたので，まずは，協議方法について，夫の希望に応じてみるところからスタートしました。その結果，本人同士による協議もふまえ，夫とお子さんが面会交流を重ねながら，最終的に公正証書を作成する形で，離婚が成立しました。ご主人の気持に配慮した結果，多少時間はかかりましたが，最終的に合理的な条件で円満に離婚することができましたので，ご相談者にも満足していただけました。
通常は，離婚事件のご依頼を受けた後に，御本人同士が面談することは少ないですし，ご相談者が希望しない限りお断りすることが多いですが，お２人の状況によっては，御本人同士が面談をすることによって解決につながることもあります。本件はその例だと思います。
相談内容と弁護士対応
弁護士から，ご相談者に依存する傾向があるご主人と別れるためには，まずは別居することが第一歩となると説明したところ，ご相談者は，ご主人との別居に踏み切りました。
別居と同時に弁護士から夫に対して，離婚希望や離婚条件を記載した通知書を送ったところ，夫から，「このままでは，離婚はできない。相談者は有責配偶者なので離婚に応じるつもりはない。でも納得できれば離婚を考えるつもりはある。お願いだから相談者と直接話させてほしい」との希望がありました。
弁護士は，相談者と相談した結果，夫との直接面談に応じることにしました。
そこから，夫は態度を軟化させ，離婚を前提とした協議を進めることができるようになりました。