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共同親権制度の光と影

共同親権制度が導入されることで、「離婚しても、父母がともに子どもの親であり続ける」という考え方が、法律としても明確に位置づけられました。

両親ともが、親としての関わりを継続できることは、多くの子どもにとって大切なことです。

しかし、実務の現場にいると、共同親権にはどうしても避けて通れない難しさがあることも痛感します。

今日は、その両方に目を向けてみたいと思います。

 

まず、 共同親権の理念はとても素晴らしいと思います。

この理念に異論を唱える人は多くはないと思います。

 

しかし、離婚に至る過程には、怒り、悲しみ、裏切り、価値観の衝突など、さまざまな感情が積み重なっていることが多く、

「理念としては賛成だけれど、実際に協力できるかは別問題」というケースが少なくありません。

たとえば、連絡をとること自体がストレスで、夫婦のコミュニケーションが取れない場合がひとつです。

このような場合、学校、医療、進路、住居などの「重要事項」の同意ができず、子どもにとってプラスとは言えない状況に陥ることがあります。

 

また、DV・モラハラ・強い支配があるケースで共同親権が採用されると、加害者と被害者の関係が離婚後も続いてしまいます。

この場合は、そもそも対等に話し合う前提がないため、「協議して決める」という仕組み自体が被害者にとって負担になります。

このように、父母が激しく対立している場合は、子どもが長い間、父母の対立の間で板挟みになることになり、子どもに大きな負担がかかる結果になりかねません。

 

共同親権は、素晴らしい理念の裏に、目に見えない難しさがあります。

それでも、「子どものためにできることをしたい」との願いから、共同親権を選ぶ父母も多くなると思います。

共同親権が機能するには、父母双方が、理想や完璧を求めすぎず、最低限のルールを守り、常に子どもの健全な生活を中心に考え、感情を抑えて相手を尊重する姿勢が必要だと思います。

これらができる場合は共同親権はとても現実的になるのではないでしょうか。

 

最後に、共同親権制度は、家族のかたちが多様化する時代において、子どもの幸せを中心に据えるための大切な仕組みです。

しかし、制度がどれだけ整っても、最終的に子ども達を守るのは、親の姿勢と日々の小さな選択の積み重ねです。

制度の光と影の両方を理解しながら、制度や名目にとらわれず、子どもにとって最も安心できる環境を整えていくことが大切です。

私達も、そのための一助となることができると嬉しいです。

 

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