離婚コラム
離婚調停は、家庭裁判所で行われる話し合いの手続きです。
話し合いとはいっても、調停委員という人たちが関与してくるなど、夫婦間の協議とは違うところがあります。
また、不用意に離婚調停に臨んでしまうと、手痛い結果を招くことがあります。
「家庭裁判所」という裁判所が各地にあります(地方裁判所、簡易裁判所とは別のものです)。
この家庭裁判所という場を借りた話し合いが、離婚調停です。
調停期日(=調停の当日)に、実際に面と向かってかかわりを持つ人たちです。
男女1名ずつの計2名が、担当の調停委員となります。
通常の調停期日に当事者と直接のかかわりを持つことは多くはありません。調停委員と意思疎通を図りながら、裏で調停の方向性を指揮する形で関与することが多いようです。しかし、必要に応じて話し合いに参加することもあります。
最終的には、調停成立/不成立の場面で実際に顔を合わせることになります。
主に事実調査を担当します。具体的には、親権争いがある場合の家庭調査や子どもの意向調査を担当するという形で、かかわりを持つことが多いです。
これらの人たちは完全な第三者であり、中立的な立場で関与してくれます。逆にいえば、自分の肩を持ってくれるわけではありません。
また、特に調停委員は弁護士などの法律家とは限らず、一般の方が務めていることが多いので(識見の高い人が選任されていることになってはいますが…)、どうしても対応にバラつきがあります。調停委員によっては、多少強引に和解を進めることもあるようです。
原則として、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所です。当事者が合意で定めた家庭裁判所があれば、そこでもかまいません。
ということは、例えば「東京都台東区で夫と暮らしていたが、大阪市の実家に戻ってきた」という妻の側から離婚調停をしようとするとき、妻にとっては遠方の東京家庭裁判所で調停をしなければならないこととなります。
(大阪家庭裁判所で調停してもよいと夫が言ってくれるのなら話は別ですが…)
ただし、小さなお子さんを看護している場合等、遠方の裁判所への出廷が難しい事情があるときは、その旨を裁判所に申請することによって申立人に近い家庭裁判所での調停が認められる可能性もあります。
家庭に関する事件の調停、審判、人事訴訟などを専門に扱う裁判所です。
最寄り駅は霞ヶ関です。
外観はごく普通のオフィスビルですが、不審物の持ち込みがないかどうか、入口で警備員がチェックしています。
東京簡易裁判所と同じ建物の中にありますが、フロアは完全に別になっており、通じるエレベーターも分けられています。
一つのフロアに審判廷(=ドラマに出てくる法廷のような場所)、調停室(=小会議室)と待合室(=ソファーのある小部屋)が配置されています。調停が実際に行われる場所が調停室です。
調停室には、申立人と相手方が交互に入ることが多く、調停室に入っていない側の当事者は、呼ばれるまでは待合室で待機することになります。
(以下、その2に続きます)