解決事例
女性
60代
婚姻期間25年以上の女性からのご相談です。
夫がマッチングアプリで知り合った女性と継続的に関係を持っていることが発覚し,相手の女性にかなりのめりこんでいる様子がうかがわれたため,関係終了を求めて慰謝料請求も行うことを検討するようになりました。
探偵に依頼したところ,ラブホテルに出入りする様子や相手の女性の居住地が判明したため,慰謝料請求の手続きを進めることに決められ,ご相談に至りました。
夫と女性がマッチングアプリで出会っており,夫が独身であると虚偽の事実を告げている可能性も否定できないとのことでしたが,宿泊を伴う外出はほとんどなく,昼間にホテルで密会していたことから夫が既婚者であることを認識している可能性も十分ありました。
そこで,まずはその点の事実関係も確認した上で今後の進行を検討していくことに決め,女性に対して夫との関係について話し合いの機会を設けたい旨を内容証明郵便で通知しました。そうしたところ女性から電話で連絡があり,代理人弁護士と協議を行った結果,女性から不貞の事実を認めて謝罪する趣旨の発言があり,慰謝料を支払う前提での協議が始まりました。
主な争点は慰謝料の金額や求償権となりましたが,女性も既婚者で配偶者に知られず速やかに本件を解決したいという意向があったため,最終的には,ご相談者の夫に求償しない(負担を求めない)前提で150万円の慰謝料が支払われることになり,交際終了や接触禁止の約束の他,SNSへの投稿に関する取り決めも含めた合意書を作成しました。
弁護士からのコメント
マッチングアプリで知り合って不貞関係になった場合,配偶者が独身だと虚偽の事実を告げており相手方当事者の故意・過失の立証が難しいケースもあります。
本件では最初の電話でのやり取りで相手の女性が不貞の事実関係や慰謝料の支払い義務を認めるに至ったことにより,不貞の事実関係や故意過失などが争いにならず,金額面の交渉に絞ることができ,早期解決を図ることができました。