解決事例
女性
50代
ご相談者は婚姻以来大きな問題もなく夫と家庭を築いてきましたが,婚姻して10年以上たった頃から,夫が仕事を理由に夜遅くに帰ってきたり,繁忙期でもないのに休日出勤したりということが続いたため,不審に思うようになりました。少しずつ夫の身辺を調べていったところ,夫が仕事で知り合った女性と親密な関係にあるということがわかりました。調査会社に依頼したところ,夫がその女性と不貞関係にあることが明らかになりましたが,当時夫婦の関係性はそれなりに良好であり未成年の子どももいたため,ご相談者はすぐに離婚や不貞慰謝料の請求を検討することはできませんでした。しかし,その間に1年2年と時間が過ぎていき,交際が継続していたことから,時効を前に不貞相手へ慰謝料請求することを検討され,相談に来られました。
ご相談後,不貞相手への慰謝料請求を決意され,ご依頼いただくことになりました。
不貞相手も婚姻しており配偶者と同居していたため書面を送ることにより不貞相手の配偶者にも不貞の事実が明らかになりご相談者の夫に対して請求される可能性がありましたが,ご相談者がご自身の請求と夫への請求を切り離して考えられており,そのような展開になっても問題ないとのことであったため,自宅に慰謝料を請求する旨の書面を送って交渉を開始することになりました。
書面が届いた後すぐに代理人弁護士がつき,事実を認め謝罪する旨の連絡がありました。
その後慰謝料の金額交渉を行っていき,最終的にはご相談者の夫に求償しない(負担を求めない)前提で220万円の慰謝料が支払われることになりました。また,交際終了や今後業務上でも必要最低限のやり取りを除き接触・連絡しない旨の約束を取り付け,合意書を作成しました。
弁護士からのコメント
時効が迫る中での請求でしたが,ご相談者が請求を決意されたことで交際終了の約束と慰謝料の支払いの約束を取り付けることができました。
配偶者の不貞の問題は慰謝料請求で全てを解決するとまでは言えませんが,何のアクションも起こさなければ,相手方が謝罪したり交際終了を約束したりするということさえなく,また時間が過ぎてしまうと請求が非常に困難になり,問題が未解決のまま,お気持ちの面でも未消化のままになってしまっていたともいえます。
証拠が揃っており,相手方の身元もわかっているというような事情があり,ただ慰謝料の請求をするかどうか迷いがあるという場合には,一度ご相談を利用していただき,慰謝料請求をした場合の具体的なイメージを持っていただいた上で,改めて対応をご検討いただくことをお勧めします。