解決事例
女性
30代
ご相談者の勤務先に,不倫慰謝料150万円を払えという内容の書面が法律事務所から届きました。法律事務所に電話すると,弁護士と名乗る人物が出てきて,150万円払えるかどうかと尋ねられました。一括では無理だと告げたところ,借りてでも用意しろと言われ,3万円位ずつなら何とか…と回答してしまいました。その電話を切った後途端に不安になって,当事務所にご相談にいらっしゃいました。
当事務所は,相手方の損害(不貞行為によって離婚に至った等の叙情の有無)について明らかにするよう求めつつ,勤務先に書面が届いたことで今後仕事面での損害が生じる可能性が否定できないこと,早期解決が可能な限りにおいて,求償権放棄や接触禁止に応じてもよいと考えていることなどを材料に,減額交渉を進めていきました。
交渉の結果,ご相談者が相手方に50万円を10回分割で支払う内容で,裁判にもならず示談が成立しました。
弁護士からのコメント
不倫慰謝料を請求してきた弁護士と電話で話す場合,○○円を支払うという前提の回答をしてしまうことがあります(本件では150万円)。相手弁護士に対して迂闊な返答をしないことが最も大切ですが,その場合でも諦めないで,弁護士に相談して対応していくことをお勧めします。今回は相手代理人と電話で話した段階でご相談にいらしたので間に合いましたが,相手方弁護士との間で示談書まで取交してしまうと,その後に交渉を仕切り直そうと思ってもかなり困難です。